とことん道具選び!金属の特長と性質を知って、料理に最適な道具を使いたい

お菓子作りや料理をはじめると、いろんな調理器具に関心がでてきます。
今までなにげなく使っていた鍋やオーブン、包丁やケッパーなどなど…

「プロってどんなの使ってるんだろう?」 とか
「道具変えたらもっとうまく作れるかしら?」 とか

うまくできないことを道具のせいにしちゃうこともしばしば…
でも道具にこだわることは悪いことではないと思っている。

気に入った道具はテンション上がるし。
DIYでも道具は大事。
切れない包丁ほど、料理の妨げになるものはないし。

私は購入するまでにきっと人一倍時間がかかります。
とりあえず、とか間に合わせっていうのが好きではないので、じっくり選んで納得したもの、そしてずっと使えるものを選びたい
物を愛着をもって大事に使いたいから、選ぶときはかなり慎重。

調理器具って、目的は同じでも、素材が違うものが沢山あるんですよね。
テフロンとか、アルミとか、シリコンとか..

というわけで、今回は、調理器具を目的にあった最適なものを選ぶべく調べ上げた(大げさ)
金属の特性についてまとめておくことにしました。

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金属の特徴・特性

アルタイト(アルスター)

鉄にアルミをメッキしたもの。鉄にアルミの長所をプラスし、耐食性を増した材料。
鉄の熱伝導率のよさと、型離れのよさを両立させた素材。

使用上の注意点

  • はじめて使用する時は、必ず空焼きをおこなう。
    空焼きをすることで型離れと火通りがよくなり耐久性もアップする。
  • 型の使い始めは、生地がくっつきやすいが繰り返し使うことにより型離れがよくなる。
  • ショートニング(またはサラダ油)はできるだけ薄く塗る。厚く塗ると焦げ付く可能性がある。
  • 焼き上がりは油脂膜が張るので、型が茶色くなる。

主な用途

焼型全般主にパンの型

熱伝導率 : ★★★★★★
型離れ  : ★★★★☆☆
お手入れ : ★★★☆☆☆
価格   : ★★★★★★

メリット デメリット
熱伝導がよい
丈夫
使用する度に型離れが良くなる
メッキの剥がれた部分に錆が出やすい
冷やし菓子には不向き

アルミニウム

アルミニウムは鉄よりも熱伝導が良く、基本的には錆びないので焼き菓子から冷やし菓子まで幅広く使えるが、酸に弱いので材料によっては腐食に注意。

使用上の注意点

  • さびにくい性質だが、手入れ不足により粉を吹くようなアルミニウム特有の腐食が始まるので中性洗剤で洗浄の後、よく乾燥してから保管する。
  • 直火やオーブンなど熱源を選ばないが、電磁調理器には使用できない。
  • 酸に弱い為、長く使っていると黒っぽく変色する。

主な用途

冷し型

熱伝導率 : ★★★★☆☆
型離れ  : ★☆☆☆☆☆
お手入れ : ★★★☆☆☆
価格   : ★★★★★★

メリット デメリット
熱伝導がよい
耐久性
軽い
安価
酸に弱い
柔らかいので変形しやすい
変色する
電磁調理器不可

ブリキ

鉄に薄いスズをメッキしたもの。
熱伝導が抜群に良く油なじみが良いので、焼き型に最適。

使用上の注意点

  • 使用後、長期の保管により、空気中の湿気でさびてしまうことがよく見られる。
  • 使用後、長期間保管の場合は、中性洗剤で洗浄後よく水切りし、乾燥させて、キッチンペーパーなどで食用油を薄くのばし、ビニール袋などに入れて保管。
  • 水分に弱いので、湯煎焼きをするときに使うと型が傷んでしまうこともある
  • 融点が低く(231.9℃)溶けやすいので、絶対に直火での使用、空焼きはしないでください。
  • あまり高い温度で焼くとスズメッキがはがれ落ちることがあります。

主な用途

焼型全般

熱伝導率 : ★★★★★★
型離れ  : ★★★★☆☆
お手入れ : ★☆☆☆☆☆
価格   : ★★★★★★

メリット デメリット
熱伝導がよい
丈夫
使用する度に型離れが良くなる
価格が安い
さびやすい
高温に弱い
冷やし菓子には不向き

フッ素樹脂加工(テフロン加工)

ムラのない熱回りとコゲつきづらい性質で型離れがよい。(加工がはがれると離型性が落ちる)
空焼き不要でお手入れも簡単。
※テフロンは米国デュポン社の登録商標です。

使用上の注意点

  • 焼付温度が約240〜290℃と低いのであまり高い温度で焼く時には使用できません。

主な用途

焼型全般

メリット デメリット
熱伝導がよい
型離れが良いので、油脂の使用量が少なくてすむ
丈夫
コーティングが剥がれると型離れが悪くなる
割高

シリコン / グラスファイバー

シリコンは別名「ケイ素」と呼ばれていて、石やガラスの成分となる元素です。シリコン樹脂は、シリコンを原料として人工的に作られた有機化合物(2種以上の元素が化合してできたもの)のこと。
手入れが簡単で焼き菓子から冷菓、さらに電子レンジでも使えるというのがシリコンならではのメリット。
柔軟性が高いので型離れが抜群によいが、寿命はフッ素加工のものよりも短いと言われている。

使用上の注意点

  • フレキシパンは+250℃から-40℃まで使用可能。直火は厳禁。
  • 焼き色がつきにくい
  • 衝撃を吸収するため空気抜きがしにくい。
  • シリコンゴムには独特のにおいがあるので、長時間の保存には注意が必要。
  • 油汚れが取れにくいので、洗浄は念入りに

主な用途

熱伝導率 : ★☆☆☆☆☆
型離れ  : ★★★★★★
お手入れ : ★★★★★☆

メリット デメリット
熱伝導がよい
型離れが良いので、油脂の使用量が少なくてすむ
焼きから冷凍まで幅広く使用できる
焼き色はつきにくい
直火が使えない
油汚れが取れにくい

ステンレス / スチール

鉄とクロム・ニッケルを混ぜて作る合金。
さびにくく、焼成だけでなく食材の長期保存にも最適です。
熱伝導が悪いので冷菓子向き。

使用上の注意点

  • 鉄の合金であるため、基本的にはさびる金属である。
  • ステンレスの熱効率は鉄に比べ悪いので、生地がこびりつくことがある。

18-8、18-0はどういう意味?

ステンレスには18-0や18-8などの種類があり、その数字は金属に含まれる材質のパーセントを表しています。 頭の18の部分はクロム(Cr)後ろの0や8はニッケル(Ni)の配合率を表しています。ニッケル配合率が高い物ほど酸に強く、削れづらく、金属臭さ(カナケ)が少なくなります。
安価な18-0に比べ18-8は比較的固い金属ですので、削れに強く食品の風味を劣化させず金属臭さも少ない。

主な用途

冷や型

熱伝導率 : ★☆☆☆☆☆
型離れ  : ★★☆☆☆☆
お手入れ : ★★★★★★
価格   : ★★★★★☆

メリット デメリット
耐久性
耐酸性・抗菌性
熱伝導が悪い

ギルア

鉄にクロムメッキがしたもの。
熱伝導が抜群に良く、熱を均一に伝える。
手入れが簡単。他のスチールメッキ製品より錆びにくくムラなく仕上がります。
焼き型に最適ですが、お手入れが悪いと錆びる可能性があるので注意が必要。

使用上の注意点

  • 型からはずしたら洗わずに乾いた布で汚れを取り除き保管します。長期保存や汚れが気にな る場合は、サビやすいので洗って水気を拭き取りオーブンの予熱で水分を完璧にとばしてください。
  • 使用後、長期間保管の場合は、油を薄く塗って紙に包んで保管してください。

主な用途

焼型全般

熱伝導率 : ★★★★☆☆
型離れ  : ★★★★☆☆
お手入れ : ★★☆☆☆☆

メリット デメリット
熱伝導がよい
使用する度に型離れがよくなる
メッキの剥がれた部分から錆びやすくなる
冷やし菓子には不向き

チタン

鉄にアルミのコーティングがしてあるもの。
鉄の熱伝導率のよさと、アルミの錆にくさをもっている。

使用上の注意点

  • チタンは炎が当たった部分のみが急速に熱くなるという素材特徴があり、炎の当る部分のみ急激に熱くなり、焦げ着きやすくなるという性質があります。
  • 軽くて扱い易い、純チタン比重は4.51、銅やニッケルの約半分、鉄の約60%と軽いです。
  • 鉄、ステンレスより3倍の強度があります。アルミニウムよりも6倍強度があります。
  • 生体適合性がよく毒性はありません。
  • 過度に空焼きを行いますと、表面に虹色の変色が現れる場合があります。これはチタン材自体の変色で、人体および調理には支障はありません。

主な用途

食材を入れた時の温度低下が少なく、炒め物、チャーハン等の常に鍋と食材を動かす料理は中火程度で行い、素早く「あおり」を加えな がら調理すれば美味しい炒め料理に仕上がります。

メリット デメリット
錆びない
急速過熱・高温調理
軽い
強い
無毒性
焦げやすい

下部のチタンはあんま家庭で使うことってないと思いますが
自身アウトドアでチタンの軽量鍋をもっていて使うことがあったのでメモしてます。

キッシュが好きなので、タルト型の購入を検討した際に調べたものです。
値段にもよりますが、ステンレスメッキやブリキ、フッ素加工のものなど種類が結構あって
素材を見直すいい機会になりました。

タルト型については、ポイントはしっかりクッキー生地が焼けることと
タルト型から外しやすい、ということがポイントになってくると思います。
だからフッ素加工のものが多いですね。

しかし!
私が購入したのは結局、このマトファギザ丸マンケ 底取タイプです。

マトファ ギザ丸マンケ 共底 340675 φ185mm【 ケーキ型 焼き型 タルト型 】 【メイチョー】

素材はスズメッキ製。錆びやすいとマトファの公式サイトで注意が書かれております。
サイズは内径230(200)×深さ45mmのもの。やっぱりタルトはドーンと焼きたい!
キッシュ用なのでこの底が深いタイプがいいかなと。

タルト用はこちら↓

熱伝導がいい素材であればしっかり焼けるので、くっついて取れないってことは
ないらしいんですが、、、底が取れるのがやっぱり便利ですよね。

こうゆうの、通販じゃなくてどこかに売ってればいいんですが…

何度か使用しキッシュを焼いてますが、いい色がつきます!
テフロンよりさっくり焼ける気がする。。気がするレベルですハイ ^^;
しかし、洗って洗いカゴに放置すると、あっという間にサビます
すぐに拭いて乾燥は必須ですね。
ズボラの私でも使えてますので、そこまで気にしなくてもいいかと思います。

金属の特性を知って、最適な道具選びができるといいですね。
とかいって説明に間違えがあれば申し訳ございません。
参考程度に!